大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(オ)790 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人代理人吉田勇之助の上告理由は別紙記載のとおりである。

上告理由第二点に対する判断。

民事調停法(昭和二六年法律第二二二号)附則第一三条によれば、昭和二六年一

〇月一日同法の施行される以前に受理された借地調停事件につき訴訟が繋属すると

きは、同法施行後においても借地借家調停法(大正一一年法律第四一号)第五条に

従い、調停の終了に至るまで訴訟手続を中止すべく、民事調停規則(昭和二六年最

高裁判所規則第八号)第五条を適用すべきものではない。被上告人の本件訴訟にお

ける土地明渡の請求に対し、上告人が借地権の存在を主張するとともに、昭和二六

年九月二九日大森簡易裁判所に借地調停の申立をして受理せられたことは記録に徴

し明らかであるから、右調停の申立が訴訟を遅延せしめる目的でなされたものでな

い限り本件訴訟手続は前掲法条によりこれを中止すべきものであること所論のとお

りである。しかし、たとえ原審が訴訟手続を中止すべき場合であるに拘らずこれを

中止することなく、同年一〇月八日判決の言渡をしたとしても、職権調査による大

森簡易裁判所の回答によれば、前記調停事件は、昭和二七年四月一七日上告人にお

いてその申立を取下げ調停手続が終了したことが明白であるから、原判決の言渡は

これによつてその瑕疵を治癒せられ、結局違法でなくなつたものというべきである。

よつて論旨は理由がない。

上告理由第一点は単なる訴訟法違反、事実誤認の主張を出でないものであつて、

「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」一号乃至三号のい

ずれにも該当せず、また、同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」

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ものとも認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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